妊娠初期の抜け毛はいつから始まる?増える時期の目安とケア方法

妊娠初期に抜け毛が増えたように感じても、その多くは一時的な変化です。急なホルモンの動きやつわりによる栄養の偏りが重なり、髪が一時的にゆらぎやすくなる時期だからです。
いわゆる産後の抜け毛とは時期も仕組みも違い、まとまった量が一気に抜けやすいのは、おもに出産から数か月たってからです。妊娠初期の段階で、過度に心配しすぎる必要はありません。
この記事では、抜け毛が増えやすい時期の目安と髪がゆらぐ理由、そして今日から続けられるやさしいケアと食事の工夫まで、順を追ってわかりやすくお伝えします。読み終えるころには、不安が少し軽くなっているはずです。
妊娠初期に抜け毛が増えるのはいつから?気づきやすい時期の目安
妊娠初期の抜け毛が始まる時期には個人差があります。気になりはじめる人が多いのは、つわりと重なる妊娠5〜8週ごろで、中期に向かうにつれ自然に落ち着いていくのが一般的です。
| 時期 | 髪の状態 | 抜け毛の傾向 |
|---|---|---|
| 妊娠初期 | ホルモンが大きく変化する | 一時的に増えたと感じる人も |
| 妊娠中期〜後期 | 髪が抜けにくくなる | 毛量が保たれやすい |
| 産後 | ホルモンが急に元へ戻る | 数か月後にまとまって抜けやすい |
妊娠初期の抜け毛は人によって差が大きい
妊娠初期にどれくらい髪が抜けるかは、体質やホルモンの感じ方によって大きく変わります。ほとんど変化を感じない人もいれば、シャンプー時の抜け毛がいつもより多いと気づく人もいます。
どちらも珍しいことではありません。
大切なのは、他の人と比べて一喜一憂しすぎないことです。自分の髪の変化をゆるやかに見守るくらいの気持ちでいると、心の負担も軽くなります。
抜け毛の感じ方は、もともとの毛量や髪質によっても変わってきます。少し増えたように見えても、全体から見ればわずかな割合にとどまることも多いものです。
つわりが重なる5〜8週ごろに気になりやすい
抜け毛が気になりはじめる時期として多いのは、つわりが本格化する妊娠5〜8週ごろです。体調がすぐれず食事が偏ると、髪に届く栄養も一時的に減りやすくなります。
この時期の抜け毛は、髪そのものの病気というより、体全体の変化の一部として現れることがほとんどといえます。
そのため、原因を一つに決めつけて思いつめる必要はありません。
妊娠中期に入ると逆に毛は抜けにくくなる
妊娠が中期に進むと、エストロゲンという女性ホルモンの働きで、髪は抜けにくい状態へと変わっていきます。成長期にとどまる毛が増え、全体のボリュームが保たれやすくなるためです。
初期に感じた抜け毛が、中期にはほとんど気にならなくなったという声も多く聞かれます。髪の状態は時期によって移り変わっていくものだといえるでしょう。
初期の抜け毛が気になっても、その多くは時期が過ぎれば自然と和らいでいきます。いまだけの一時的な変化だととらえ、深く思いつめずに過ごすことが、心の支えになるはずです。
なぜ妊娠初期に髪が抜けやすくなるの?ホルモンと栄養の関係
妊娠初期に髪が抜けやすくなる主な理由は、ホルモンの急な変化と、つわりに伴う栄養の不足です。妊娠中は鉄分が足りなくなりやすいことも、髪のゆらぎに関わってきます。
急激なホルモンの変化が毛周期を揺さぶる
髪は、伸びる成長期と休む休止期をくり返しながら生え替わっています。妊娠初期はホルモンのバランスが大きく動くため、この生え替わりのリズムが一時的に乱れやすくなります。
その結果、休止期に入る毛がいつもより増え、抜け毛として感じられることがあります。
とはいえ、これは体が妊娠に適応していく過程の一部です。リズムが整えば、抜け毛も少しずつ落ち着いていきます。
つわりによる栄養不足が髪に響く
つわりで食事が思うようにとれないと、髪をつくるための材料も不足しがちになります。髪の大部分はたんぱく質でできているため、食が細る時期は影響を受けやすいといえます。
無理にたくさん食べる必要はありません。
食べられるものから少しずつ取り入れる意識を持つだけでも、髪を支える土台はゆっくり整っていきます。
水分補給やこまめな食事で体調を保つことも、めぐりめぐって髪の調子を支える助けになります。つわりの波に合わせ、自分が食べやすいタイミングを見つけていくとよいでしょう。
鉄分の不足は妊婦に起こりやすい
妊娠中は赤ちゃんへ送る分も含めて、体が必要とする鉄分が増えていきます。もともと鉄が不足しやすい女性にとって、妊娠初期は体の貯えが減りやすい時期にあたります。
鉄が足りない状態が続くと、髪の元気にも影響することが医学的にも指摘されています。気になるときは、健診の血液検査の結果も一つの手がかりになります。
妊娠初期の抜け毛に関わる主な要因
| 要因 | 髪への影響 | 整えるヒント |
|---|---|---|
| ホルモンの変化 | 生え替わりが乱れる | 時間の経過を待つ |
| 栄養の不足 | 髪の材料が減る | 食べられる範囲で補う |
| 鉄分の不足 | 髪の元気が落ちる | 鉄を含む食品を意識する |
どれも一つの要因だけで決まるわけではなく、いくつかが重なって抜け毛として現れることが多いといえます。自分に当てはまりそうな点から見直していくと取り組みやすくなります。
産後の抜け毛と妊娠初期の抜け毛は別物
妊娠初期の抜け毛と産後の抜け毛は、同じものではありません。産後の抜け毛は出産という大きな区切りをきっかけに、まとまった量が一気に抜けるのが特徴です。
| 項目 | 妊娠初期の抜け毛 | 産後の抜け毛 |
|---|---|---|
| 始まる時期 | つわりが重なる5〜8週ごろ | 出産2〜3か月後ごろ |
| 抜け方 | ゆるやかに少しずつ | まとまって一気に |
| 落ち着くまで | 中期までに和らぐことが多い | 1年ほどで戻ることが多い |
産後の抜け毛は出産2〜3か月後から始まる
産後の抜け毛は、出産のあとにエストロゲンが急に元の量へ戻ることで起こります。妊娠中に抜けずにとどまっていた毛が、一斉に休止期へ移っていくためです。
始まる時期はおおむね出産2〜3か月後で、多くの人が似たような経過をたどります。
そのため、急に抜け毛が増えても慌てる必要はありません。体の自然な切り替わりとして受け止めて大丈夫です。
ピークは産後5か月ごろという報告がある
出産後の女性を対象にした調査では、抜け毛の始まりが平均で約2.9か月、最も多い時期が約5.1か月という結果が示されています。終わりはおよそ8.1か月でした。
あくまで平均の目安ですが、自分の経過を見るときの参考になります。
同じ調査では、長く授乳を続けた人ほど抜け毛を感じやすい傾向も報告されています。
多くは1年ほどで自然に落ち着く
産後の抜け毛は一時的なもので、多くは特別な治療をしなくても自然に落ち着いていきます。毛根そのものが失われるわけではないため、新しい髪も生えてきます。
一年ほど経っても抜け毛が止まらない場合は、別の原因がないか相談すると安心です。授乳や睡眠不足など、出産後ならではの要素が重なっていることもあります。
産後の抜け毛は見た目の変化が大きく、不安を感じやすいものです。それでも髪を生み出す力そのものは保たれているため、多くの場合は時間とともに戻っていきます。
抜け毛が増えても、その多くは一時的なもの
枕や排水口の毛を見て不安になるかもしれません。それでも妊娠初期の抜け毛は一時的なものがほとんどで、毛根まで弱っているわけではないと考えられます。
一時的な抜け毛は毛根が元気なことが多い
一時的な抜け毛は、毛をつくる土台である毛根が休んでいる状態で起こります。土台そのものが傷んでいるわけではないため、時期が過ぎれば再び成長期へと戻っていきます。
つまり、抜けること自体がそのまま薄毛につながるわけではありません。
抜けた毛の本数より、新しい毛が生えてきているかどうかに目を向けると、状態を前向きにとらえやすくなります。
生え際や分け目に短く細い毛が見えてきたら、新しい髪が育っているサインです。抜ける本数だけを数えるより、生えてくる力に目を向けるほうが安心して過ごせます。
抜けた毛の根元に注目してみる
抜けた毛の根元が白く丸くなっている場合は、休止期に入った自然な抜け毛と考えられます。一方で、根元が細くとがっていたり、短い毛ばかりが抜けたりするときは少し注意が必要です。
毎日の抜け毛をすべて数える必要はありません。
ふだんの傾向をなんとなく覚えておくだけでも、大きな変化に早く気づきやすくなります。
こんな抜け方は早めに相談を
抜け毛が何か月も増え続ける、地肌が透けて見える、円形に抜ける部分があるといった場合は、別の原因が隠れていることがあります。自己判断で様子を見すぎず、早めに専門家へ相談しましょう。
妊娠中は気になることをためこみがちですが、早めに伝えておくほど対応の幅は広がります。
受診を考えたい抜け毛のサイン
- 数か月たっても抜け毛が増え続ける
- 地肌が目立つほど薄くなってきた
- 円形に毛が抜けた部分がある
- 強いかゆみや赤み、痛みをともなう
こうしたサインは、妊娠とは別の頭皮や体の不調を示していることがあります。気になる点があれば、産科の主治医にも一度伝えておくと安心です。
妊娠初期の抜け毛を悪化させない毎日のケア方法
できることは、毎日の小さな習慣の見直しです。頭皮への刺激を減らし、髪を支える土台をいたわるだけでも、抜け毛の悪化を防ぎやすくなります。
頭皮にやさしい洗い方を心がける
シャンプーは一日一回を目安に、指の腹でやさしく頭皮を洗いましょう。爪を立ててこすると頭皮を傷つけ、かえって抜け毛を増やす一因になりかねません。
すすぎ残しは毛穴の負担になるため、ぬるめのお湯でしっかり流すことも大切です。
洗浄力の強すぎるシャンプーは、頭皮に必要なうるおいまで奪ってしまうことがあります。刺激の少ないものを選び、こすりすぎないやさしい洗い方を心がけるとよいでしょう。
やさしい洗い方のコツ
- 指の腹でやさしく動かす
- ぬるめのお湯ですすぐ
- 洗いすぎを避ける
- タオルでこすらず押さえて乾かす
強くこすらないという一点を意識するだけでも、頭皮の負担は大きく変わってきます。香りの強い製品が体調に響くときは、無理のないものへ替えるのも一つの方法です。
髪を強く引っ張る髪型は控える
同じ分け目で強く結んだり、きつく引っ張る髪型を続けたりすると、毛根に負担がかかります。妊娠中はとくに、ゆるめにまとめる髪型を選ぶと安心です。
分け目をときどき変えるだけでも、一か所への負担をやわらげられます。
毎日のことだからこそ、ほんの少しの工夫が積み重なって差になります。
睡眠と休息が頭皮環境を支える
睡眠が不足すると体の回復が追いつかず、頭皮の環境にも影響が及びやすくなります。妊娠初期は体が疲れやすい時期なので、横になれるときに無理なく休むことが髪のためにもなります。
完璧を目指さず、休めるときに休むくらいの気持ちで十分です。心と体が整うと、髪の状態も後からついてきます。
妊娠初期の抜け毛を支える食事と栄養の工夫
食べられる範囲でかまわないので、髪の材料になる栄養を少しずつ補えると安心です。とくにたんぱく質と鉄分、葉酸は、この時期の髪と体を支えてくれます。
| 栄養素 | 髪での働き | 多く含む食品 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 髪の主な材料になる | 卵・大豆・魚・肉 |
| 鉄分 | 髪へ酸素を届ける | 赤身肉・小松菜・ひじき |
| 葉酸 | 細胞の成長を支える | ほうれん草・ブロッコリー |
髪の材料になるたんぱく質を少しずつ
髪の大部分はたんぱく質からできているため、卵や大豆、魚などをこまめにとり入れたい栄養です。一度にたくさん食べる必要はなく、食べやすいものを少量ずつでかまいません。
つわりがつらいときは、冷たい豆腐やヨーグルトなど、のどを通りやすいものから試してみましょう。
食べられた日を責めず、できた範囲を前向きにとらえる姿勢が続けるコツです。
動物性と植物性のたんぱく質をバランスよく組み合わせると、髪を支える材料がそろいやすくなります。肉や魚が重く感じる日には、豆腐や納豆といった大豆食品が頼れる味方になるでしょう。
鉄分と葉酸はとくに意識したい栄養
妊娠中は鉄分と葉酸の必要量が増え、不足すると体だけでなく髪にも影響が出やすくなります。赤身の肉や緑の濃い野菜を、無理のない範囲で取り入れてみてください。
不足が気になるときは、自己判断ではなく主治医に相談したうえで補い方を決めると安心です。サプリメントの利用も、医師と相談しながら検討するのが安全といえます。
食べられない時期は無理をしない
つわりがひどい時期は、食べられるものを口にできれば十分です。栄養バランスを完璧に整えようと頑張りすぎると、かえって心と体の負担になってしまいます。
この時期の食生活は一時的なものです。
体調が戻れば食べられる幅も広がり、髪に届く栄養も少しずつ整っていきます。
市販の育毛剤や治療は妊娠中に使ってもいい?安全に使うための注意点
結論からお伝えすると、妊娠中の抜け毛に市販の育毛剤や内服薬を自己判断で使うことはおすすめできません。安全性が十分に確かめられていない成分もあるためです。
妊娠中は自己判断で市販薬を使わない
育毛や発毛をうたう成分のなかには、妊娠中の使用が推奨されていないものがあります。広告の言葉だけで選ばず、妊娠中であることを前提に慎重に判断することが大切です。
使ってよいか迷ったときは、まず使わずに専門家へ確認するのが安全です。
「念のため控える」という選び方が、この時期はもっとも安心につながります。
外用か内服かを問わず、髪に使うものは口に入れる薬と同じくらい慎重に選びたいものです。少しでも迷いがあれば、使う前に成分を確認してもらうと落ち着いて判断できます。
気になるときは産科医や皮膚科に相談する
抜け毛が気になって不安なときは、産科の主治医や皮膚科の医師に相談してみましょう。妊娠の状態に合わせて、いま何ができて何を避けるべきかを一緒に整理してもらえます。
専門家に話すことで、不要な心配を手放せることも少なくありません。
抱え込まずに早めに口に出すことが、気持ちを軽くする近道になります。
出産後に落ち着いてから始める方法もある
妊娠中は積極的な対策が難しくても、出産して体調やホルモンが落ち着いてから取り組める方法もあります。授乳との兼ね合いもあるため、再開の時期は医師と相談して決めましょう。
焦らず、体の回復に合わせて少しずつ進めていけば大丈夫です。いまは無理をしない時期だと考えて、心穏やかに過ごしてください。
妊娠中のヘアケアで気をつけたいこと
| 場面 | 控えたいこと | すすめたいこと |
|---|---|---|
| 市販薬・育毛剤 | 自己判断での使用 | 医師への相談 |
| 食事 | 完璧を目指す無理 | 食べられる範囲で補う |
| 髪型・洗髪 | 強く引っ張る・こする | やさしく整える |
妊娠中のケアは、何かを足すことよりも、負担になることを減らす視点が役立ちます。できることだけを淡々と続けていけば十分だといえるでしょう。
よくある質問
- 妊娠初期の抜け毛はいつから始まりますか?
-
始まる時期には個人差がありますが、つわりが重なる妊娠5〜8週ごろに気になりはじめる人が多い傾向です。体調や食事の変化が髪に影響しやすい時期にあたります。
一方で、ほとんど変化を感じないまま中期を迎える人も少なくありません。あまり時期にとらわれず、ゆるやかに様子を見ていただいて大丈夫です。
- 妊娠初期の抜け毛はどのくらい続きますか?
-
妊娠初期の抜け毛は一時的なことが多く、中期に向かうにつれて自然に落ち着いていく傾向があります。エストロゲンの働きで、髪が抜けにくい状態へ変わっていくためです。
数か月たっても抜け毛が増え続ける場合は、別の原因がないか一度相談してみてください。気になる経過は健診の際に伝えておくと安心です。
- 妊娠初期の抜け毛は病気のサインですか?
-
多くの場合、妊娠初期の抜け毛はホルモンや栄養の変化による一時的なもので、病気とは限りません。毛根が休んでいるだけのことがほとんどです。
ただし、円形に抜ける、地肌が目立つほど薄くなるといった変化があるときは、念のため医師に相談すると安心です。早めに伝えるほど対応の幅は広がります。
- 妊娠初期の抜け毛は予防できますか?
-
完全に防ぐことは難しいものの、頭皮にやさしい洗い方や、食べられる範囲での栄養補給、十分な休息で悪化を抑えやすくなります。髪を強く引っ張らない工夫も役立ちます。
無理なく続けられることから取り入れていくのがおすすめです。頑張りすぎず、できる範囲で十分だと考えてください。
- 妊娠初期の抜け毛に育毛剤を使っても大丈夫ですか?
-
妊娠中は、市販の育毛剤や発毛をうたう薬を自己判断で使うことはおすすめできません。成分によっては、妊娠中の使用が推奨されていないものもあるためです。
使いたいときは、必ず産科医や皮膚科の医師に相談してから判断しましょう。出産後に落ち着いてから検討するという選び方もあります。
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